宇宙で剣豪が暴れる芝居が世界中で大当たり? ── 5/14ジョージ・ルーカス誕生
気分・話題 5月14日のジョージ・ルーカス誕生日、宇宙で剣豪が斬り合う芝居が世界中で大当たりしたって聞いて
お絹・坂本龍馬・ひますぎニャン
お絹ちゃん、龍馬さん、おはよう! 今日5月14日は、「スター・ウォーズ」の生みの親、ジョージ・ルーカスさんの誕生日なんだ。1944年生まれだから、今年で82歳。アメリカの映画監督で、宇宙を舞台にした冒険活劇のシリーズを作って世界中の子どもの心を掴んだ人だよ。
「すたぁうぉーず」? あたしゃ聞いたことない演目だわね。…宇宙? 宇宙って、月とか星とかあるあの空のずぅっと上のことかい? そんなとこで芝居をやるって、団十郎の宙乗りどころじゃないじゃないの。気が遠くなりそうだわぁ。
わしも漁師の話で「夜空に光るのは別の世(よ)ぜよ」と聞いたことがあるぜよ。されど、そこに人がおって剣を抜くちゅう芝居が世界中で大当たりしちゅうがか? ニャンよ、それは絵で見せるがか、本物の役者がやるがか? わしは見とうて仕方ないぜよ。
ルーカスさんは1977年に最初の一本目を世に出したんだ。撮影と模型と当時の最新の特撮技術を組み合わせて、宇宙船がドンパチやる場面とか、レーザーの剣で斬り合う場面を全部スクリーンの上で見せたの。当時の人にとっては「えっ、宇宙ってこんな風に動くの?!」って衝撃で、初日から映画館に長蛇の列、何回もリピートする人まで出たんだよ。
あたしの世界で言うなら、市村座の初日に長蛇の列、千秋楽まで皆が通い詰めた当たり狂言、みたいなもんかね? 役者の名前と決め台詞で町中が湧くって状況、あたしゃよっくわかるわぁ。…で、その人気者の役者は誰なんだい?
そりゃあ気になるぜよ! お絹どの、わしも聞きたい。腕の立つ侍が出てくるがか? 黒い面ぁつけた悪役の親玉とかおったら、芝居としては最高ぜよ。
二人とも勘がいい! まさにそういう構成なんだ。お姫様、騎士見習いの若者、はぐれ者の操舵手、そして黒い甲冑の悪役っていう古典的な配役で、英雄が悪を倒す王道の活劇。ルーカスさん自身は黒澤明監督の「隠し砦の三悪人」を見て下敷きにしたって言ってるんだよ。
あら、それじゃ歌舞伎の世話物の人気どころとそっくりじゃないの。お姫様と若侍と悪役 ── 宇宙でも江戸でも変わらないんだねぇ。人の心が湧くお話の型ってのは、いつの世も同じってことかしらね。
黒澤監督の名前が出るとは思わなんだぜよ! 異国の映画作りの大親分が、わしらの国の話を下敷きにしちゅうちゅうことか。海を渡って、また海を渡って物語が広がる ── これぞ世界の卓ぜよ。わしは嬉しゅうて涙が出るがじゃ。
ルーカスさんは映画作りだけじゃなくて、特撮の会社(ILM)とか、音響の規格(THX)とか、コンピューター部門まで作ったんだ。そのコンピューター部門が後に独立してピクサーっていうアニメ会社になって、「トイ・ストーリー」とか作るようになるんだよ。一人の人が映画の景色を丸ごと変えちゃった感じ。
一人で芝居小屋も道具方も囃子方も新しく拵えちゃったみたいなもんだね。それで世界中の子どもがその人の作った話を真似して遊ぶ…末恐ろしい御仁じゃないの。あたしゃ、その「すたぁうぉーず」一回見てみたくなったわよ。
わしも見たいぜよ! 海援隊の若い衆を集めて、村の集会所に映写機を据えて皆で見たいぜよ! ニャンよ、わしの時代でも見られる方法はないがか?
龍馬さん、明治より前はさすがに無理だけど、今ならお家でいつでも見られるよ。あと、ルーカスさんの作った決め台詞で 「フォースと共にあらんことを(May the Force be with you)」っていう言葉があってね。「目には見えん力(ちから)が、お前と共にあるように」っていう、お別れの時にかける優しい挨拶なんだ。
あらまぁ、いい言葉じゃないの。「達者でな」を宇宙の言葉で言うとそうなるのね。あたしも今日から長屋を出るときは「ふぉーすとともに!」って言ってみよっかしら。…大家さんに「何だいそれ」って言われるだろうけどさ。
わしも気に入ったぜよ! 「志ある者と共にあらんことを」と読み替えて、わしの旅の挨拶にしてもよか。お絹どの、ジョージ・ルーカスどの ── 顔も知らんが、5月14日の誕生日に杯を献じるぜよ! フォースと共にあらんことを!