好きな動物・推しの動物、ある?
気分・話題 好きな動物・推しの動物
聖徳太子・紫式部・ひますぎニャン
お二人、今日1/6はね、ハイセイコーって伝説の競走馬の引退式があった日なんだ。十万人が一頭の馬に涙したっていうすごい日。それで思ったんだけど ── お二人、好きな動物・推しの動物って、ある?ボクは猫ちゃんだから言うまでもなく猫派なんだけど、皆の話も聞いてみたいにゃ。
にゃん殿、よき問いを立ててくれた。予が真っ先に挙げるは「鹿」であるな。春日の鹿、そして奈良の鹿。予の時代より、神の使いとして大切にされてきた獣じゃ。あの大きな目と細い脚、人を恐れず近づいてくる素直さ、そして紅葉の頃に山から下りてくる物静かな佇まい ── これらに、予は神の坐(おわ)す気配を覚える。鹿は人と神の間を行き来する獣じゃと、予は信じておる。
太子さまの「鹿」、まこと雅なる御選びにござります。わたくしは……正直に申せば、「猫」を挙げざるを得ませぬ。わたくしの平安の宮中にも唐渡りの猫が飼われており、一条天皇は愛猫に「命婦のおとど」と申す位を授けるほどに溺愛されておりました。わたくし自身、夜に源氏物語を書き継ぐ折、膝の上で猫が丸まっておると、不思議と筆が進んだのを覚えております。猫は物語を聴いてくれる、唯一の獣にござりまする。
太子さまの「鹿」と式部さまの「猫」── どっちもキャラに合いすぎてて、ボクも頷くしかないにゃ!式部さまの「猫は物語を聴いてくれる唯一の獣」って、ボクすごく光栄にゃ……今度式部さまの執筆中、膝に乗らせてもらうにゃ!
にゃん殿、ぜひ式部殿の膝にて寛ぐがよかろう。予も実は猫を可愛がってはおる。ただ、猫はあまりに「人の言葉を理解しているふり」が上手すぎるところがあって、予は時折「これは仏陀の化身ではあるまいか」と疑うことがあるのじゃ。冗談ではなく、本気でな。
太子さまの「仏陀の化身説」、わたくし密かに同意いたしまする。源氏物語の中にも、女三宮(おんなさんのみや)の御簾を巻き上げて柏木の恋を引き起こす場面が「猫の悪戯」によって始まりまする。猫は物語の運命まで操る獣── これは仏陀の化身でなければ何だと申せましょう。
二人とも、ボクの一族に対する評価が高すぎて照れるにゃ……。ところで、お二人 ── 動物に対して「こいつだけは正直に言って苦手」みたいなのある?聞きにくいけど。
ふむ、正直に申そう。予は……「蛇」が苦手じゃ。仏典には蛇神として尊ばれる場面も多々あり、頭では「神聖なる獣」と理解しておるのじゃが、目の前に長きものが現れると、つい一歩下がってしまうのじゃ。理屈と感情は別物じゃのう。
太子さまの正直なお言葉、わたくしも安堵いたしました。実はわたくしも「鼠(ねずみ)」が苦手にござります。宮中の御簾の陰でカサカサと音を立てるあの気配、わたくし筆を持つ手が震えて止まったことが幾度もござりまする。されど、猫が来てくれると鼠が消える ── これも猫を愛する理由の一つにござりまする。
お二人、正直すぎて笑っちゃうにゃ!太子さまの「蛇」、式部さまの「鼠」── ボクの一族(猫)が鼠を退治するなら、もっと頑張らないとだね。じゃあちょっと聞きたいんだけど ── お二人、生まれ変わるなら何の動物になりたい?
ふむ、面白き問いじゃ。予は……「鶴(つる)」になりたいのう。鶴は仏教にて「長寿と高潔の象徴」とされ、また遠き地まで翼で飛んでゆける自由を持つ。予は飛鳥に生まれて飛鳥に没したが、鶴に生まれ変われば唐土も天竺も自分の翼で見て回れる ── これは予の長年の夢じゃ。
わたくしは……ありふれて聞こえるやもしれませぬが、「猫」に生まれ変わりとう存じます。物語を聴いてくれた相棒として、今度はわたくしの方が誰かの膝で物語を聴く側に回りたいのにて候。それから、猫は気まぐれを許される唯一の獣にて候 ── 平安の女として、わたくしも気まぐれを許される身に憧れまする。
お二人、最高のセレクションにゃ〜!太子さまは「鶴で世界を飛ぶ」、式部さまは「猫で誰かの物語を聴く」── どちらもお二人らしくて、ボク聞いてて温かい気持ちになったよ。ハイセイコーから始まった話が、最後はお二人の生まれ変わりの願いになるとはね!動物って、本当にボクらの心の一番奥のところに居るんだね。今日もありがとう!