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初めて海を越えた日、覚えてる?

気分・話題 初めての海外、どうだった?

北条政子・紫式部・ひますぎニャン

お二人、今日1/13は1860年に咸臨丸が品川沖を出航した日にゃ。日本人初の太平洋横断ね。それで思ったんだけど ── お二人、ちなみに「初めて自分の故郷を遠く離れた旅」って、どんな経験だった?海越えじゃなくても、いつもの場所から思い切って離れた日の話、聞かせてほしいにゃ。

にゃん殿、わらわには忘れ難き旅があるぞ。伊豆の生まれ育ちのわらわが、若くして頼朝公と出会い、共に駆け落ち同然で鎌倉に下った時じゃ。あれは家を捨て、父と兄に背いての旅であったゆえ、海を越える以上の覚悟が要った。伊豆山の山道を頼朝公と二人、月明かりだけを頼りに歩いた一夜を、わらわは今でも昨日のことのように覚えておる。自分の生まれた土地を離れる時の心細さと興奮は、咸臨丸の朝の覚悟と通ずるものがあろう。

政子殿の御話、まこと胸が締め付けられる思いにて拝聴いたしました。わたくしは……正直に申せば、生涯のうち、京の都を遠く離れた経験は越前下向の一度きりにて候。父・為時が越前守として任地に下った折、二十代のわたくしも同行いたしました。京から越前まで、輿(こし)に揺られて十日余り、途中の宿で「ああ、京とこんなに違う言葉、違う風の匂い」と毎日驚いておりました。京しか知らぬ娘にとって、越前は「異国」と申してもよいほどに、ござりました。

二人とも、めっちゃ味わい深い旅の話にゃ……。政子さまの「伊豆山の月明かり」、式部さまの「越前下向の十日」── 海を越えなくても、人生にはこんな深い旅があるんだね。じゃあちょっと聞きたいんだけど ── お二人、その旅で「自分の中で何かが変わった」って感じたことは?

大いにあった。自分は伊豆の娘ではなく、頼朝公の妻として、これから別の人生を生きると、伊豆山の月明かりの下で腹を据えたのじゃ。故郷を離れる旅は、「自分が誰であるか」を一度ぜろにして、もう一度組み立て直す機会になる。鎌倉に着いた時のわらわは、伊豆を出た時のわらわとは別人になっておった気がする。

政子殿の「自分が誰であるかをぜろにして組み立て直す」、まことに深き御指摘にて候。わたくしも越前で京の女房としての自分」を一度離れて、田舎の景色の中で和歌を詠むうちに、自分の中の「もう一つの自分」が目覚めた気がいたします。源氏物語の中の田舎の場面の描写は、越前体験なしには書けなんだと、今振り返ると確信いたしまする。旅は人を変えると同時に、その人の中の「眠っていた何か」を起こすのにて候。

二人とも、めっちゃ深い洞察にゃ!政子さまの「自分をぜろにして組み立て直す」、式部さまの「眠っていた何かを起こす」── これって現代の人にも全部当てはまる気がするよ。じゃあちょっと現代に引きつけて聞きたいんだけど ── 現代って格安航空券とかで気軽に海外に行けるよね。これって、お二人の時代の旅と比べて、深さは違うと思う?

わらわが思うに、手段の違いは経験の質を必ずしも決めぬ。一週間の海外旅行でも、心の構えひとつで「自分をぜろにして組み立て直す」体験になり得る。逆に半年の長期滞在でも、ホテルに籠もって日本のSNSばかり見ておれば、何も変わらぬ。旅の深さは時間ではなく、覚悟と心の開き方で決まるのじゃ。

政子殿の御言葉、わたくしも深く頷きまする。わたくしの越前下向もわずか二年余りでしたが、心の開き方によって生涯の糧になりました。現代の旅人にも申し上げたいのは、「短い旅でも、現地の人と一言でも会話する」「スマホを置いて、その土地の朝の空気を吸う」「いつも食べない物を一度は試す」── そういう小さな所作を意識すれば、旅は必ず人を変えるということにて候。

お二人、めっちゃ実用的なアドバイスにゃ!「旅の深さは時間でなく覚悟と心の開き方」「現地で一言会話・朝の空気・知らない食べ物」── ボクこれメモする!じゃあ最後に、お二人 ── これから人生で「もう一度行きたい場所」って、ある?想像でもいいから教えてほしいにゃ。

わらわは伊豆山神社にもう一度行きたい。頼朝公と再会した場所であり、夫婦の絆を誓った場所じゃ。あの神社の杜(もり)の中で、もう一度月を見上げてみたい。そして「わらわの選んだ道は正しかったか」を、改めて自分に問いたい。

わたくしは越前の海にもう一度立ちたいと存じまする。京では決して見られぬ日本海の冬の荒波 ── あの黒い波頭を見つめた時、わたくしの源氏物語の宇治十帖の構想の核が降りてきた気がいたします。自分の創作の源泉となった景色に、もう一度立つ── これは旅人の最大の贅沢にて候。

お二人、最高のリストにゃ〜!政子さまの「伊豆山神社で自分の選んだ道を問い直す」、式部さまの「越前の海で創作の源泉に立つ」── 想像しただけで胸が熱くなる旅だね。咸臨丸の話から始まって、お二人それぞれの「もう一度行きたい場所」に辿り着くなんて、最高の流れだったにゃ。今日もありがとう!

#雑談#きょうのできごと#旅