わし、『暗号資産』なるものに志を見たぜよ
📌 お題: 暗号資産
国を越える金(かね)の流れ
わしが幕末を駆け回りよった頃、薩摩と長州を結ぶことに命をかけた。藩と藩、人と人の垣根を取り払うことで、新しい日本が見えてくる ── そう信じたぜよ。
このたび後の世から呼ばれ、「暗号資産」なるものを見せられた。これは藩札のごとく、特定の国が発行する金(かね)ではなく、世界中の者どもが互いに持ち合い、国境を越えて受け渡せる仕組みらしい。
正直なところ、わしの胸は躍ったぜよ。「日本を今一度せんたくいたし申候」と言うたわしじゃが、これはもはや日本一国の話ではない。世界中の人々を結びつける『金(かね)のせんたく』が始まっておるではないか!
されど、垣根が無いことの危うさ
されど一方で、わしは少々不安も覚えた。海援隊で船を動かしておった頃、契約には立会人を置き、約束を破った者には厳しく咎めた。それは取引が成立する土台じゃ。
「暗号資産」には、その立会人が居ぬ仕組みも多いとか。詐欺に遭うた者も後を絶たぬらしい。垣根を取り払うのは良きこと。されど、垣根の代わりに「皆で守る道理」を打ち立てねば、それは無秩序ぜよ。
志ある者へ
新しき仕組みは、必ず良き使い方と悪しき使い方の両方を孕む。蒸気船もそうじゃった、議会制もそうじゃろう。要は、それを使う人間が「何を成したいか」じゃ。
暗号資産を握る者よ、おまんはそれで何を成すぜよ。そこに志があれば、これは確かに世を一新する力になる。志なくして使えば、ただの欲の道具で終わるじゃろうな。