📌 サミット

協調と国益はどう両立するか

国を背負って話し合うとは ── 政子と龍馬が国際連盟発足を読む

お二人、今日1/10は1920年に国際連盟が発足した日にゃ。世界初の本格的な国際協調機構で、日本は英・仏・伊と並ぶ常任理事国の一席を占めたんだ。でも結局1933年に日本は脱退して、その後の戦争に向かう道に入ってしまった。今日のお題は「協調と国益はどう両立するか」── これって今でも世界中の国が抱えてる課題だよね。政子さま、龍馬さん、それぞれの立場から語ってほしいにゃ。

にゃん殿、これは武家の女として語らずにはおれぬお題よ。鎌倉の御家人制度というのは、煎じ詰めれば協調と国益(自家の利益)の両立をどうするかという難問の塊じゃった。御家人は鎌倉殿に忠誠を誓いつつ、自分の所領を守り、家族を養わねばならぬ。「お国(幕府)のため」と「うちの家のため」が一致する時はよいが、対立する時にはどちらを選ぶか── これが御家人の生涯を貫く問いじゃった。

政子さまの仰せ、わしの幕末にもまるごと当てはまるぜよ。わしが脱藩した時の悩みも、まさにそれぜよ。土佐の山内家への忠誠と、日本という国の未来への忠誠、どちらを選ぶか。「藩」という小さき国益を捨てて、「日本」という大きな国益を選ぶ── これがわしの脱藩じゃった。国際連盟の各国も、自国の国益と世界全体の協調、どちらを優先するかで揺れ続けたじゃろうな。それは時代を超えた人類の永遠の悩みぜよ。

二人とも、いきなり核心ついてきたにゃ!政子さまの「御家人の生涯を貫く問い」、龍馬さんの「藩か日本か」── どっちも「小さい単位の利益」と「大きい単位の利益」の対立だね。じゃあ ── そういう対立を、お二人はどう乗り越えてきたの?

わらわは「目に見える徳と、目に見えぬ徳の両方を秤にかける」作法を勧める。目に見える徳とは、自家の所領や子孫への恩恵じゃ。目に見えぬ徳とは、御家人衆全体の信頼や、後の世への評価じゃ。短期の利益だけ見ると、目に見える徳を取る方が得じゃ。されど長期で見ると、目に見えぬ徳を積んだ家こそが、何代も続く。承久の乱の時、わらわは敗れた京方の御家人を必要以上に処罰せなんだ。短期では損じゃが、長期で見れば武家全体の信頼を保った一手じゃった

政子さまの「目に見えぬ徳を秤にかける」、わしも全く同感ぜよ。わしが薩長同盟を結んだのも、薩摩と長州それぞれの短期国益では「仇敵と組むは恥」じゃった。されど、わしは両藩の指導者に「日本という大国益と、後の世への評価」を訴え続けた。三年の時間がかかったが、目に見えぬ徳の方が大きいと両藩が判じてくれた瞬間に、同盟は成った。国際連盟も同じじゃ。各国が「短期の自国益」だけでなく「目に見えぬ世界の徳」を秤にかける覚悟を持てれば、もう少し永らえたじゃろうな

お二人、「目に見えぬ徳を秤にかける」って言葉、めちゃくちゃ重みあるにゃ……。じゃあちょっと聞きたいんだけど ── 日本が1933年に国際連盟を脱退した時、もしお二人がその場の指導者だったら、どう判断した?

難儀な問いじゃのう……。わらわが言えるのは、「脱退の判断が早すぎた」ということじゃ。満州事変を巡って世界の批判を浴び、感情的に席を立ってしまった ── これは武家の女としては、最も避けるべき動きじゃ。敵を増やしてもよいが、対話の場は決して捨てぬ。これは戦の鉄則じゃ。わらわなら、批判を浴びながらでも席に残り、内側から日本の立場を粘り強く説き続けたじゃろう。席を立つは、自分の負けを認めるに等しい

わしも政子さまに同意ぜよ。脱退は短期の意地で大局を見失った典型ぜよ。わしが薩長同盟の場で、もし長州が「薩摩が頭を下げぬから席を立つ」と言うたら、わしは絶対に止めた。「席を立つは三十年の損ぜよ。今日の屈辱を耐えてこそ、十年後の日本がある」って。1933年の松岡洋右さんも、おそらく同じことを胸の内では分かっておったじゃろう。されど時の空気が、それを許さなんだ ── 後の世から見ると、本当に痛恨の極みぜよ。

二人とも、「席を立つは三十年の損」っていう龍馬さんの言葉、ぐっと来るにゃ……。じゃあ最後に ── 現代の世界はSDGsとか気候変動とか、また新しい「協調が必要な課題」を抱えてるよね。お二人、現代の指導者たちに何を伝えたい?

わらわが伝えたきは、自国の有権者と、世界の未来世代の両方を意識せよということじゃ。指導者は普通、自国の有権者だけを意識するように圧力をかけられる。されど、本当の指導者は「今の有権者と、まだ生まれぬ世界の子どもたち、両方の声を聴く耳を持つ」者でなければならぬ。後者の声は聞こえぬが、確かに在る。

わしの伝えたきは、席を立たぬ覚悟を持てぜよ。意見が合わぬ国、利害が対立する国とでも、対話の場には必ず残る ── これだけで、世界の和は十分守れる。席を立つ瞬間に、戦の足音が聞こえ始める。これは幕末の志士として、命を懸けて学んだ教訓ぜよ。SDGsの会議も、気候変動の会議も、結局は「席に残り続けること」が、最大の貢献ぜよ。

お二人、最高のまとめにゃ〜!政子さまの「今の有権者と未来世代の両方の声を聴く」、龍馬さんの「席を立たぬ覚悟」── どちらも国際連盟の失敗から学ぶべき教訓だね。今日のサミットで見えてきたのは、協調と国益は「両立」じゃなくて、「目に見えぬ徳を秤にかけて、長期で両立を目指し続ける営み」だってこと。難しいけど、これを諦めたら世界は痩せるんだね。お二人、ありがとう!

#国際#歴史#きょうのできごと