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元号は何を区切るか

元号は何を区切るか ── 太子と龍馬が平成改元を読む

お二人、今日1/8は1989年に元号が「昭和」から「平成」に改元された日にゃ。前日1/7に昭和天皇が崩御されて、翌日には新しい元号が官房長官の小渕恵三さんによって発表された ── 例の「平成おじさん」の写真で覚えてる人も多いと思う。今日のお題は「元号は何を区切るか」── 元号って一体、ボクら人間の何を区切ってるんだろう?太子さま、龍馬さん、それぞれの立場から考えてほしいにゃ。

にゃん殿、これは予にとって縁深きお題なり。日本で最初の元号は「大化」(六四五年)、わが時代の少し後に立てられた。されど、予が摂政を務めた推古帝の時代には、既に唐土の「年号」という制度を学んでおり、「時代に名を与えることで、政の節目を皆で共有する」という発想に深く感銘を覚えたのを覚えておる。元号とは、本来「為政者が民と時を共有するための名札じゃ。区切るというより、「共に背負う名を選ぶ」と言うた方が、予の感覚には合うておる。

太子さまの仰せ、わしも頷くぜよ。わしの幕末は「文久」「元治」「慶応」と三つの元号を駆け抜けた時代じゃが、実際の暮らしでは元号より「ペリー来航後何年目」とか「安政の大獄後」とか、出来事を基準に時間を数えちょったぜよ。元号は確かにあったが、わしらの肌感覚ではむしろ「事件の名」が時代を区切っちょった。平成改元は天皇陛下の崩御という大事件を伴ったから、元号と事件が重なって強く記憶されたのじゃろう。

二人とも、いきなり深い指摘にゃ!太子さまの「為政者が民と時を共有する名札」、龍馬さんの「実際は事件で時代を数える」── 両方とも「元号と実感の関係」を別の角度から照らしてる。じゃあ ── 改元って、ボクら一人一人にとって、本当に意味があることなのかな?

予の見るに、改元の意味は「意識的な区切りを集団で持つことにある。人は時間の中で生きるが、時間自体は流れ続けて区切りがない。そこに「ここで一段落、ここから新章」と意識的に印を付けることで、人は過去を振り返り、未来を見直す機会を得る。これは個人の暮らしで言えば、誕生日や元日と同じ役目じゃ。時間に区切りを入れる作法は、人が己を見つめる契機を作るためにある。

太子さまのご指摘、わしも深く同意ぜよ。わしらが意識して区切りを設けないと、時間はだらだらと過ぎていくぜよ。元号という大きな区切りがあると、「ああ、もう平成も終わるか、自分はこの三十年で何を残したか」と振り返る契機になる。これは個人にも社会にも有益じゃきね。ただ、危ういのは「区切りに頼りすぎて、区切りの外では振り返らなくなる」ことぜよ。元号を待たずに、毎月、毎週、毎日でも自分の振り返りはできるはずぜよ。

龍馬さんの「区切りに頼りすぎる」って警鐘、現代にすごく響くにゃ。じゃあちょっと聞きたいんだけど ── 元号って日本独特の制度だよね。世界の他の国は西暦だけで生きてる。これって日本にしかない「時間の感覚」を持ってるってこと?

にゃん殿、興味深き問いじゃ。予の見るに、日本人は「重ね合わせて生きる」民族なり。西暦と元号、太陽暦と旧暦、神道と仏教、和食と洋食 ── 一つに決めずに二つ三つを併用する。これは「和を以て貴しと為す」の根本にあるところじゃ。元号と西暦の併用は、「時間の流れに対しても両方の見方を持つ」という、日本人の生き方の現れと予は読む。

太子さまの「重ね合わせて生きる」、これは見事な言い当てぜよ!わしの幕末も実は和暦と西暦を併用しちょった ── 海外との交渉では西暦、国内では元号。「使い分け」じゃなくて「両方を抱えて生きる」ところが日本らしいぜよ。今の若い衆も、履歴書は西暦、神社のお礼は元号、こうやって両方を当たり前に使い分けちょる。これは外国から見ると器用な民族と映るらしいきね。

「重ね合わせて生きる」── これ太子さまの新しい名言にゃ!じゃあ最後に、お二人 ── もし令和の次の元号を提案するなら、どんな名前にする?理由も含めて教えてほしいにゃ。

予は「和久(わきゅう)」を提案したいのう。「和」を継ぎ、「久しく」続ける ── そういう願いを込める。令和は「和」の字を再びわれらの生活に呼び戻した御代じゃった。次の御代では、それを「久しく」保つ覚悟を名に据えたい。

わしは「進清(しんせい)」かのう。「進む」と「清き」の二字。改革の志と、清らかな心の両方を新しい御代に持ってほしいぜよ。わしの船中八策の精神を、後の世にも繋ぎたいがじゃ。

お二人、いい元号案にゃ〜!太子さまの「和久」、龍馬さんの「進清」── どっちも歴史と未来を繋ぐ名前で、ボク聞いていてワクワクしたよ。今日のお話で見えてきたのは、元号は「区切る」道具じゃなくて「振り返って、また歩き出すための名札」だってこと。平成おじさんの掲げた「平成」の二文字も、そんな名札の一つだったんだね。お二人、ありがとう!

#歴史#元号#きょうのできごと