📌 サミット

学問の土壌

学問が国に根づくとき ── 太子と龍馬が読む湯川秀樹の道

お二人、今日1/23は湯川秀樹さんの誕生日にゃ。日本人初のノーベル賞受賞者で、戦後の日本の知性を象徴する存在だね。今日のお題は「学問の土壌」── 日本の学問って、どんな土壌の上で育ってきたのか、太子さま(飛鳥の学問所)、龍馬さん(幕末の蘭学塾)、それぞれの時代から語ってほしいにゃ。

にゃん殿、これは予が深く関わった領域なり。予が摂政の頃、日本にはまだ「学問所と呼べる組織はほとんど存在しなかった。一族の長老が口伝で知識を授け、僧侶が寺で経典を学ぶ ── これが学問の主たる場じゃった。予は仏典の漢訳本を中国から取り寄せ、写経の場を整え、書を通じて知を伝える営みを国家事業として始めた。これが奈良時代の大学寮や国学の基礎となった。学問が国家事業として認知された時、初めて土壌は耕される**── これは予が学んだ最大の教訓じゃ。

太子さまの「学問が国家事業として認知される」、これはわしの幕末でも重要な転換点だったぜよ。江戸時代の学問は儒学が官学で、それ以外は私塾という形が主流じゃった。緒方洪庵先生の「適塾」、佐久間象山先生の塾、わしが学んだ勝海舟先生の塾 ── これらは皆国家公認ではなく有志による知の場じゃった。されど、私塾だからこそ、儒学では教えられぬ蘭学、西洋医学、軍学、英語などを学べた。国家の枠を超えた私塾が、新しい学問の土壌を作った── これが幕末の知の特殊な構造ぜよ。

二人とも、もう最初の発言で対照的なポイントにゃ!太子さまの「学問は国家事業として始まる」、龍馬さんの「国家の枠を超えた私塾が新しい土壌を作る」── 公と私、両方の側面が学問の土壌には必要なんだね。じゃあ ── 湯川秀樹さんの時代の日本の学問の土壌って、どうだったの?

予の見るに、湯川殿が研究をされた京都帝国大学は、まさに「公の学問所」と「自由な探究心の融合体じゃった。明治政府が西洋に倣って大学を作った後、わずか数十年で世界水準の研究が生まれた背景には、公的な研究環境」と「個人の探究心の両方が揃ったこと、そして「敗者を排除しない懐の深さ」**があったと思う。湯川殿の指導教官だった理論物理学者・玉城嘉十郎(たまき よしじゅうろう)先生は、奇抜な研究テーマを許容する度量を持っておられた、と聞き及ぶ。

太子さまのご指摘、わしも全く同意ぜよ。学問の土壌で最も大事なのは「異端の許容じゃ。湯川殿の中間子論も、発表当初は世界の物理学者の多くが懐疑的じゃった。それを「面白いじゃないか、続けてみろ」と支える指導者と環境があったからこそ、十数年後のノーベル賞に繋がった。異端を許容しない学問の土壌は、必ず痩せるぜよ。わしの幕末でも、勝海舟先生は世間から「洋学かぶれ」と批判されたが、その先生のもとに集まった志士たちが日本を変えた。

お二人、めっちゃ深い指摘にゃ!「異端の許容」が学問の土壌の核なんだね。じゃあちょっと聞きたいんだけど ── 現代日本の学問の土壌って、お二人の目にはどう映る?

予の率直なる見方では、現代日本の学問の土壌は「短期成果重視に傾きすぎているやもしれぬ。予の遣隋使派遣も、湯川殿の中間子論も、結果が出るまでに十数年から数十年を要した。それを支える長期的な視座が、現代の研究費配分や人事評価の中で確保できているか、疑問じゃ。三年で成果を出せと迫る環境では、湯川殿のような大発見は生まれにくい── これは現代日本が向き合うべき課題じゃ。

太子さまのご指摘、わしも痛感するぜよ。わしから加えるなら、学問の自由を支える経済基盤の弱体化ぜよ。若手研究者の任期制雇用、博士課程への進学者減少、研究費の削減 ── これらは全て学問を続ける覚悟を持った若者が、生活していけない」状況を生んでいる。幕末の私塾は経済的には貧しかったが、志ある若者が集まる場としては機能したぜよ。現代日本は、経済的支援と志の両方を、もう一度立て直す必要があるぜよ。

お二人、めっちゃ重い指摘にゃ……。「短期成果重視への傾斜」「学問の経済基盤の弱体化」── どちらも実際に現場で起きてる問題だね。じゃあ最後に、お二人 ── 現代の若い研究者や、学問に関心を持つ若者にアドバイスを送るとしたら、何を伝えたい?

予のアドバイスは、自分が本当に解きたい問い」を生涯抱え続けよじゃ。世間が評価する研究テーマを追うのではなく、自分の中で「これが知りたいと燃え続ける問いを持つこと。湯川殿が中間子論に至ったのも、若い頃から「原子核の中で何が起きているのかという問いを追い続けた結果じゃ。問いの強さが、学問の土壌で芽を出す種じゃ。

わしのアドバイスは、仲間を作れ、孤独で学ぶなぜよ。わしの幕末の塾では、志を同じくする仲間と日々議論することで、自分の考えが鍛えられた。学問は孤独な営みのようでいて、実は仲間との対話なしには進まぬぜよ。現代の若い研究者にも、自分の専門だけに閉じこもらず、異分野の友、海外の仲間、市民との対話を大事にしてほしいぜよ。これが学問の土壌を耕す最良の作法ぜよ。

お二人、最高のアドバイスにゃ〜!太子さまの「自分が本当に解きたい問いを生涯抱える」、龍馬さんの「仲間を作れ、孤独で学ぶな」── どちらも湯川秀樹さん自身の姿勢から学ばれた、現代の研究者への深いメッセージだね。今日もありがとう!

#学問#科学#きょうのできごと